■お知らせ■ 3/24 ドキュメンタリー番組放送です

maktub_J

2012年03月12日 22:01

はいさい

僕が昨年から取材を受けていた番組が、

いよいよこの3/24(土)放送されることになりました!




30分間のドキュメンタリー番組で、

沖縄だけでなく九州一円に放送されます!

番組名・放送予定は、以下の通り

九州沖縄地区TBS系列で放送のテレビドキュメンタリー

「ムーブ」「性同一性障害~それぞれの一歩~」


RKB 3月18日(日) 25:00
RKK  3月21日(水) 26:00
MRT  3月22日(木) 10:50
MBC  3月25日(日) 6:15
NBC  3月25日(日) 25:20
OBS  3月25日(日) 25:20
RBC  3月24日(土) 17:00



去年から性同一性障害のラジオ・TV番組の企画・取材などなどを

担当してくれている琉球放送の山本アナから

番組概要が送られてきたので、

以下に掲載します。


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九州沖縄地区TBS系列で放送のテレビドキュメンタリー

「ムーブ」「性同一性障害~それぞれの一歩~」


沖縄では3月24日(土)17時から17時半までです。

 男性でありながら体は女性。女性でありながら体は男性。

そんな心と体の性別不一致、「性同一性障害」について、

国内ではまだまだ正しい理解が進んでいないのが実情といえる。


 服部佳樹(はっとり・よしき)さん(41)は、

幼少期から「自分は男」と認識していたが、

成長とともに女性らしさを増す自分の体に

「自分は何者なのだろうか?」と悩み続けた。

30歳の時に性同一性障害と診断を受けた服部さんは

海外で性別適合手術を受け、現在はセラピストとして、

性同一性障害を抱える人だけでなく一般の人々にも

「心と体の癒し」を提供している。

 澤岻良心(たくし・りょうと)さん(30)の以前の名前は良子。

戸籍上も男性となった澤岻さんは、

28歳で最愛の女性と巡り合い結婚した。

澤岻さんは、性同一性障害への理解を広めようと

演劇の上演や講演活動を展開する一方で、

卵巣摘出前に残した 自らの卵子を使って

子どもを持つ挑戦も始めている。


 「考え方、行動次第で未来は変えられる。」

性同一性障害に悩む人たちの道標となるべく、

それぞれの方法で自らを語る2人の姿を追いながら、

当事者達の心の叫びを探る。

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山本アナのことなので、渾身の力作に仕上がっていると思います。

(山本アナが企画・取材をした性同一性障害のラジオ番組は、

 昨年、日本放送文化大賞・九州沖縄地区の最優秀賞と

 日本民間放送連盟の九州沖縄地区優秀賞を受賞しています

 詳しくはこちらへ


悩んでいる当事者や当事者らしき人たち、

当事者の周囲でどう​していいかわからない方、

いろいろいると思います。


この番組に出るのは、

僕・服部佳樹と澤岻良心(りょうと)君を中心として

沖縄でがんばってる他の当事者や家族・パートナー・友人たち。


ぜひ、元気にやってる僕らの姿を、

ひとつの参考にしてもらえたら​と思います。



僕は、道しるべというほど

大したものではないかもしれな​いけど、

なんかのきっかけぐらいにはなれるかもしれない​と思ってます。


また、性同一性障害ではなくても、

何かに悩み、出口が見えなくてどうしていいかわからない

自分のことが好きになれない、嫌い。。。なんていう人、

いろんな方がいると思います。

そんな人にも見てもらえたらと思っています。







僕は、性別という、普通だったら気にもしないところで

幼いころから違和感やつまづきを経験しました。

でも幼いだけに、「性別の違和感がある」という

自覚に乏しいので、僕は何がおかしいのかよくわからずにすごしました。


いつまでたっても自分という人間の価値に見いだせず

得体のしれない怖さに追い立てられるように過ごした時期がありました。

それが30年近く続くわけです。



『何がこんなに自分を生きづらくさせているのか?』

そう問うても、答えは見つかりませんでした。


「自分は特殊な人間で誰にも理解してもらえない」

「自分という人間は人格が劣っているからこんなに苦しいんだ」

と思って自分を責めて過ごした時期もあります。


だから、いろんなことに打ち込んでみたり、

勉強や仕事をがんばってみたり…。

何か出来る自分にならなくちゃと、必死こいて生きてきました。



でも目に見える自分の身体や固定観念などに縛られ、

心を殺すことが当たり前になっていました。

というか、感情という代物がよくわからなかった。


人が笑っているのを見て

「ああ、これが楽しいとかおかしいということなんだ」

と、頭で認識して、

「こういうときに笑えばいいんだね?」

なんて、人ごとのように分析したことも…(暗)

それも、幼いころからでした。

そんな風に、自分の中にわいてくる感情もよくわからずにいたぐらいです。




今思えば変なことだけど、

正直、

僕はこの世界に「生き残る」のに精いっぱいだった。


ただ、一つだけ心のよりどころにしてきたのは、

「人生で起こるどんなことにも『理由』がある」

という信念だけだった。



30歳で「自分て性別に違和感があったんだ」ということに気づいてから、

僕の中で何かが変わってきた。


そして大好きだった沖縄に移住してきた。

もう一度仕切りなおしだと思って、ここにやってきた。


そして、「生き残るのに精一杯」から

「自分を活かすことに精一杯」に変わっていった。

もちろん試行錯誤することに変わりはないのだけど・・・



そんなこんなで、今は、笑ったりおこったり、

自分の意見を、感情を、希望を、心からの喜びを表現することが

楽しくできるようになりました。


何か出来る自分でなくともいいと思えるようになってきたし

とっても嫌いだった自分を、この十年ぐらい掛けて好きになれた。


それには、今まで経験してきた仕事や活動、

出会った人たちのおかげもあるし、

何より、「癒す」ということに対する関心と行動が、

自分に大きな変化をもたらしたといえる。



今の僕を知っている人には

あるいは想像もつかないかもしれない。


でも、真っ暗なトンネルに、僕は自分で閉じこもっていたし、

真っ暗なりに、探って探って探って歩いた末に、

今の場所にたどり着いた。


僕にとって『性同一性障害』というのは、ほんのきっかけでしかない。

でも、それがあったからこそ自分を見つめることができたのだと

今は言える。


しかしながら、僕にとって、

『性同一性障害』は人生の中心ではない。

だれしも持っている苦しみや悩みと同じ、

ひとつのプロセスでしかないのだ。



だから、今真っ暗なトンネルの中にいる人に言いたい。



ちゃんと出られるから!

トンネルの中が暗ければ暗いだけ、

あなたを包む光はとっても眩しいんだ!

だからあきらめんな!!

自分をよく見つめるんだ!

その中に、光のもとがあるんだ!

今は暗くってどうしようもないかもしんないけど

小さくとも光にたどり着けるはずだ!!

だから逃げんな!!

トンネルは通り抜けるためにあるんだ!





僕の人生は、僕のメッセージでもあります。



こんな僕の人生の一部を、

TVで流してもらうのは、正直くすぐったいではあるけれど、

もし友達や近しい人で

何かに迷い、苦しんでいる人がいたら、

真っ暗な長いトンネルからはい出てきた

変なおじさんがいるから見てごらんと伝えてもらえたらと思います。



はは、また長くなっちまっただね・・・(^^;

読んでくれてありがとう

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